代表ご挨拶

尾島商店が文明開化の地・横浜の野毛に誕生したのは大正十二年。私の曾祖父の時代に、一軒の精肉店として創業したのが始まりです。
それから時は流れて昭和となり、2代目の祖父の時代に生まれたのが、今や尾島の代名詞ともなった「焼豚」、「コロッケ」、「メンチカツ」「シュウマイ」をはじめとするお惣菜の数々です。当時、港町の盛り場・野毛は多くの人々でたいそうな賑わいを見せていた時代。小さなお肉屋さん・尾島のお惣菜は、ご近所の皆さまに親しまれ、その評判が口コミで広がって、次第に界隈では名前を知られる店になっていったのだそうです。
お惣菜作りで祖父の時代から大切にしていたのは、「肉屋の目で厳選した上質な国産肉を使うこと」「素材の味を生かすシンプルな調理法」「一口で美味しいと感じられる、しっかりとした味付け」。
例えば、濱吟焼豚には上質な国産豚肩ロースのみを厳選して用い、秘伝の濃厚な甘口のタレに漬け込んだ後、じっくり時間をかけて備長炭で焼き上げます。肉屋の工房で一つ一つ手作りしていた時代から、工場での生産へと製造方法は変わりましたが、その味と技は今も変わらず、職人たちに受け継がれています。そして、「いつも大切な方にお届けする気持ち」で、受け取ったお客様の笑顔を想像しながら、丹精込めて商品を作るよう心がけています。
そんな尾島のお惣菜は、親・子・孫とご家族3代に渡るファンの方も多くいらして、この横浜の地にしっかりと根付き、愛されていることを実感します。これまでの百年も、これから先も。時代は変わっても、尾島だけのオンリー・ワンな味でお客様に美味しい幸せをお届けしてまいりたいと願っています。

代表取締役 尾島隆一